人体の筋肉の数は大小含めて約600を越えます。
この大量な筋肉のうち、骨を繋げる、骨を動かす骨格筋と心筋、
胃腸等を構成する平滑筋の3種類があります。
筋肉がなければ生命の維持が出来ないと言っても過言ではありません。
私たちは毎日当たり前に立つ、歩く、座る、走るということをしています。専門職以外の方はだれも何でこんなことが出来るか疑問を持つことはないでしょう。しかし実は、これらの動作は全部筋肉が頑張っているおかげなのです。筋肉なしには何もできないと言っても過言ではありません。
人が自分の身体を自由に動かすことができるのは、骨、関節、筋肉や神経で構成される“運動器”の働きによるものです。骨、関節、筋肉は自動車の車体とタイヤ等のように、それぞれが連携して働いており、各パーツがどれかひとつが悪くても身体はうまく動きません。
運動器のどの部分も大事ですが、いろんな動作を作り出すのは主に筋肉の収縮と弛緩で実現します。筋肉を大事にしないために、トラブルを起こすことがあります。
例えば筋肉が収縮しすぎると痙攣が起きます、伸びすぎると肉離れ、腱断裂等が生じます。痙攣か肉離れのどちらか起きてしまったら、頑張ろうと思ってもなかなか動けません。
骨格筋のようは自分の意識で動かせる筋肉(随意筋)と対照的に、胃腸の壁を構成する筋肉や心筋(不随意筋)は自分の意識でなかなかコントロールできません。
不随意筋は自律神経で調整されています、自律神経のバランスが崩れるとよく下痢や便秘するのはそのためです。
また、骨格筋は皮膚の下にありますので、皮膚を支える役割もあります。年を取ると段々あちこちの皮が弛んでくるのも筋力の低下によるものです。
もう一つ、筋肉は体内の脂肪、糖分等を分解、燃焼してエネルーギを作り出す“工場”でもあります。筋力をアップさせることで皮膚をちゃんと支えてもらえるし、脂肪を分解する“工場”を大きくすることも出来ます。ということは、筋肉を鍛えることは美容の基本にもなるのです。
筋肉をバランスよく、程よく使い、定期的にメンテナンスをすることで、筋肉を最善な状態にするのは、元気で長生きになるための秘訣の一つなのです。